仮面ライダー THE FIRST

仮面ライダー THE FIRST

『仮面ライダー THE FIRST』は、2005年11月5日に公開された仮面ライダーシリーズの映画で、キャッチコピーは「継ぐのは、魂」、「時を経て遂に現れた、これが『原点（オリジナル）』だ!」です。本作は、1971年に始まったテレビシリーズ『仮面ライダー』および石森章太郎の漫画を基に、新たな物語を描いています。従来のリメイクや番外編ではなく、原作漫画の初期の要素を活かした「原点回帰」ともいえる作品であり、プロデューサーの白倉伸一郎はその意図を強調しています。

概要

本作は、仮面ライダー1号の本郷猛と2号の一文字隼人を中心に展開しますが、設定やキャラクターには新しいアプローチが施されています。例えば、仮面ライダーが「変身!」と叫ばず、自らの意思で仮面を装着するという新たな演出が加えられています。また、ショッカーの怪人たちも原作漫画に由来したデザインで、彼らの物語にも新たな深みが持たされています。

映画では、ストーリーの中に恋愛要素も含まれ、主人公たちが持つ感情的な葛藤や運命が重要な要素となっています。特に、緑川あすかとの関係性が重要な役割を果たし、観客に深い感動を与えます。監督は長石多可男が担当し、元々のテレビシリーズの要素を引き継ぎながらも、現代的な視点から新たに表現されています。

ストーリーのあらすじ

物語は、水の結晶を研究する大学院生の本郷猛が、婚約者のいる記者緑川あすかに惹かれていくところから始まります。しかし、本郷はショッカーという秘密組織に狙われ、改造手術を受けてしまいます。その後、本郷とあすかの関係は複雑な三角関係へと発展します。加えて、一文字隼人という本郷に似た男が登場し、彼との激しい戦いが繰り広げられます。

この物語はただのヒーローアクションではなく、個々の人物の感情、特に愛や裏切り、そして運命の悲劇が絡んだ深い物語へと進展していきます。本郷は改造後も自我を取り戻し、ショッカーとの対決に立ち向かう意志を固めていくのです。

主な登場人物

• - 本郷猛 / 仮面ライダー1号: 水の結晶の研究をする青年で、改造手術を受けながらも、自我を取り戻してショッカーとの戦いに挑む。
• - 一文字隼人 / 仮面ライダー2号: 本郷を抹殺するために送り込まれた刺客であり、彼の心に闇を抱える存在。
• - 緑川あすか: 本郷を取材していた雑誌記者で、彼と恋愛関係に進展するが、衝撃の展開が待ち受ける。

その他の要素

本作は仮面ライダー作品として初めて単独公開された映画であり、製作委員会も異なる構成となっています。主題歌はDA PUMPが担当し、劇中にもボーカルのISSAが出演しています。また、映像ソフトは通常版とコレクターズエディションがリリースされ、特典映像やメイキングも収録されています。

本作は日本だけでなく海外でも注目を集め、仮面ライダーに新たな息吹を吹き込んだ作品として、多くのファンに愛されています。2007年には続編『仮面ライダー THE NEXT』が公開され、さらなる世界観が展開されました。

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